お客様からよく次のようなご質問をいただくことがあります。
「現在住んでいる賃貸アパートのプロパンガス料金が高いので、家を購入するならプロパンガスの住宅は避けたいです。できれば都市ガスの家を購入したいと考えています」
今のガス料金が高ければ、プロパンガスそのものに対して「高い」という印象を持ってしまうのも無理はありません。
しかし、結論から言うと、
プロパンガスだから必ず高く、都市ガスだから必ず安いとは限りません。
ガス料金を比較する際は、ガスの種類だけではなく、次の点を確認する必要があります。
- プロパンガスの基本料金
- 1㎥あたりの従量料金
- 毎月のガス使用量
- 給湯器がエコジョーズかどうか
- 家族人数やお湯の使い方
今回は、実際にご相談いただいたお客様のガス料金をもとに、プロパンガスと都市ガスの違いについてご説明します。
プロパンガス料金は物件によって異なります
毎月のプロパンガスの利用明細には、主に次の項目が記載されています。
- ガス使用量
- 基本料金
- 従量料金
- 消費税
- 請求金額
ガス使用量とは、その月に使用したガスの量で、単位は「㎥」で表示されます。
基本料金は、ガスの使用量にかかわらず毎月かかる固定料金です。
茨城県南地域では、月額1,800円から2,000円前後に設定されているケースが見られますが、プロパンガス会社との契約内容によって異なります。
特に確認していただきたいのが、従量料金の単価です。
従量料金とは、ガスを1㎥使用するごとにかかる料金です。
同じプロパンガスでも、ガス会社や建物の契約条件によって、1㎥あたりの単価に違いがあります。
賃貸アパートと戸建てでは単価が違うことがある
今回ご相談いただいたお客様の賃貸アパートのガス料金明細を確認したところ、従量料金は次のようになっていました。
- 現在の賃貸アパート:1㎥あたり540円(税別)
一方、検討している新築建売住宅のプロパンガスガス会社へ確認したところ、次の料金設定でした。
- 検討中の新築建売住宅:1㎥あたり410円(税別)
その差は、1㎥あたり130円です。
同じプロパンガスでも、賃貸アパートと新築戸建てでは、従量料金の単価が大きく違うことがあります。
真冬のガス料金を比較
今回のお客様のガス使用量は、次のとおりでした。
- 5月頃:約9㎥
- 真冬の1月から2月頃:約18㎥
真冬に18㎥使用した場合、1㎥あたり130円の単価差があると、次の金額差になります。
130円×18㎥=2340円
同じ量のガスを使用した場合でも、従量料金の単価が違うだけで、1か月に約2,300円の差が出ます。
1年間で考えると、決して小さな金額ではありません。
家族が増えると料金差も大きくなる
住宅を購入したあとに子どもが生まれたり、家族が増えたりすると、お風呂やシャワー、洗面所、キッチンなどで使うお湯の量も増えます。
例えば、3人家族が冬場に24㎥のプロパンガスを使用した場合、単価差による金額の違いは次のようになります。
130円×24㎥=3,120円
1か月あたり約3,100円の差です。
ガス使用量が多い家庭ほど、1㎥あたりの従量料金の違いが、毎月の支払いに大きく影響します。
賃貸アパートはガス料金が高く設定されていることがある
賃貸アパートでは、入居者が自由にプロパンガス会社を選べないケースが多くあります。
一般的には、建物のオーナーや管理会社とプロパンガス会社との契約によって、供給するガス会社が決まっています。
その契約内容によって、基本料金や従量料金の単価が設定されています。
そのため、入居者が「ガス料金が高い」と感じても、自分の判断だけでガス会社を変更できない場合があります。
現在の賃貸アパートでプロパンガス料金が高いからといって、すべてのプロパンガス住宅が同じ料金設定とは限りません。
エコジョーズかどうかでもガス料金は変わる


ガス料金を比較するときは、ガスの単価だけでなく、設置されている給湯器の種類も確認する必要があります。
賃貸アパートでは、建築された時期や設備の仕様によって、エコジョーズではない従来型のガス給湯器が設置されている場合があります。
一方、最近の新築建売住宅では、エコジョーズ対応の給湯器が設置されているケースが多くなっています。
エコジョーズとは、従来は屋外へ排出していた排気熱を再利用して、お湯を沸かす高効率の給湯器です。
従来型の給湯器よりも効率よくお湯をつくるため、同じ量のお湯を使用した場合でも、ガスの使用量を抑えられる可能性があります。
つまり、現在住んでいる賃貸アパートと、購入を検討している新築戸建てのガス料金を比較するときは、次の両方を確認することが大切です。
- プロパンガスの料金単価(従量課金単価/㎥)
- 給湯器がエコジョーズか、従来型給湯器か
新築戸建てでは、賃貸アパートよりもプロパンガスの従量料金が安く設定されていることに加えて、エコジョーズによってガスの使用効率が良くなる場合があります。
そのため、現在の賃貸アパートよりも広い戸建て住宅へ引っ越したとしても、単純にガス料金が高くなるとは限りません。
エコジョーズでも使い方によって料金は変わる
エコジョーズが付いていれば、必ずガス料金が大幅に安くなるわけではありません。
実際のガス使用量は、次のような条件によって変わります。
- 家族の人数
- シャワーを使う時間
- 浴槽にお湯を張る回数
- 追い焚きの回数
- 給湯温度
- 冬場の水温
- キッチンでのお湯の使用量
特に冬場は、水道水の温度が低いため、お湯を沸かすために必要なガスの量が増えます。
エコジョーズはガスの使用効率を高める設備ですが、家族人数や生活スタイルによって、毎月のガス料金には差が出ます。
都市ガスとプロパンガスは単価だけでは比較できない
「それでも都市ガスのほうが、1㎥あたりの単価は安いのでは?」と思われるかもしれません。
確かに、料金表だけを見ると、都市ガスの1㎥あたりの単価は、プロパンガスよりも安く見えることがあります。
例えば、次のような料金設定だったとします。
- 都市ガス:1㎥あたり220円
- プロパンガス:1㎥あたり410円
単価だけを比較すると、都市ガスのほうがかなり安く見えます。
しかし、都市ガスとプロパンガスでは、1㎥あたりに含まれる熱量が異なります。
一般的に、プロパンガスは都市ガスよりも1㎥あたりの熱量が高いため、同じ量のお湯を沸かす場合、都市ガスのほうが多くの使用量を必要とします。
目安として、都市ガスはプロパンガスの約2.2倍程度の使用量に相当するとされています。
例えば、プロパンガスで10㎥使用した場合、同程度の熱量を都市ガスに換算すると、約22㎥に相当します。
そのため、都市ガスとプロパンガスを比較する場合は、1㎥あたりの単価だけではなく、実際に必要となる使用量まで含めて考える必要があります。
プロパンガスだから高いとは限らない
プロパンガス料金が高いと感じている方は、まず現在のガス料金明細を確認してみてください。
確認する項目は、次のとおりです。
- 基本料金
- 1㎥あたりの従量料金
- 毎月のガス使用量
- 消費税を含めた請求金額
さらに、現在使用している給湯器がエコジョーズなのか、従来型給湯器なのかも確認してみましょう。
現在のガス料金が高い原因は、プロパンガスそのものではなく、次のような理由かもしれません。
- 従量料金の単価が高い
- 従来型の給湯器を使用している
- 冬場のガス使用量が多い
- 追い焚きやシャワーの使用量が多い
「プロパンガス=高い」と決めつけるのではなく、料金の内訳と設備内容を確認することが大切です。
新築建売住宅を購入する前に確認したいこと
プロパンガスが設置されている新築建売住宅を検討する場合は、購入前に次の内容を確認しておくと安心です。
- プロパンガスの基本料金
- 1㎥あたりの従量料金
- 料金改定の条件
- 給湯器がエコジョーズかどうか
- 給湯器の型番と号数
- ガス設備の所有者
- ガス会社の変更が可能か
- ガス会社を変更した場合に違約金が発生するか
- 給湯器や配管設備に関する契約条件
新築建売住宅では、ガス会社が給湯器やガス配管などの設備費用を負担し、その条件として一定期間のガス供給契約が設定されている場合があります。
ガス会社の変更を希望した際に、設備代金や違約金が発生する可能性もあるため、契約前に確認しておくことが重要です。
プロパンガスの新築建売住宅例↓





まとめ
プロパンガスだから必ず高く、都市ガスだから必ず安いとは限りません。
同じプロパンガスでも、賃貸アパートと新築戸建てでは、基本料金や従量料金の単価が異なることがあります。
また、給湯器が従来型なのか、エコジョーズなのかによっても、ガスの使用効率は変わります。
住宅を購入する際は、ガスの種類だけで判断するのではなく、次の点を総合的に比較することが大切です。
- 基本料金
- 従量料金
- ガス使用量
- 給湯器の種類
- 家族人数
- ガス会社との契約条件
現在住んでいる賃貸アパートのプロパンガス料金が高いという理由だけで、気に入った新築戸建てを購入候補から外してしまうのは、少しもったいないかもしれません。
まずは現在のガス料金明細を確認し、購入を検討している住宅のガス料金や給湯設備と比較してみることをおすすめします。
八潮土建では、物件価格や住宅ローンだけでなく、ガス料金や給湯器など、購入後の生活費に関わる設備についても確認しながらご案内しています。

